ミャンマーの災害、そして中国四川地震

2008/05/19


■ 5月のミャンマーの災害、そして中国四川地震の災害とこのところの自然の脅威に唯唯、言葉がない。
何れの被災地も、その地域の映像に拠ると建築が驚くほどに頼りなく、自然の力に抗する力学的知識不足と建築のイロハの無理解が、悲劇を増幅させている。
人の生命を守る筈の建築が崩れてしまっている。その底辺には経済的貧困と社会構造の悪弊が有ると言う。
被災を受けた老婆が、「解かっているけど仕方が無く、自前で家を建てざるを得ないのよ・・」と叫んでいたことが耳に痛いように残るっている。
また、瓦礫から救い出された人は竹と弦と布で出来たと手創りの担架に担がれていたのが、妙に印象的であった。
■かつて、わが国の戦後に、<最小限住宅プロジェクト>という提案を志のある建築家が成した時代があったことを知っている。見事な計画であったと思う。
それは入手可能な最低減の材料で最低の生活を確保出来て、かつ合理的な美しさを確保する住まい創りである。
今回の被災地は温帯樹林帯に属するから、早く成長する竹を活かした、最小限住宅や上下水道の樋を構成し、活用してもらいたいものだ。実現の可能性が高く、必要にして、緊急の課題である。
課題といえば、建築をオシェル立場に有る小生の次回の課題にこの最小限住宅を出題して若者と共に考えてみたいと思う。

今年の桜は…

2008/04/11


■今年の桜は3月末に開花し、早くも雨に打たれ散ってしまった。まことに哀れ、まことに短いひと時の桜であった。散る桜花のこの哀れさは和の美の極致である。また水に映る桜、水に枝を伸ばす桜、水に散る桜は暫しの時を忘れて大好きな世界です。
 私は毎年、この哀れを見届けたくて、桜旅に出かけるのを楽しみにしている。東京は千鳥が淵、北の丸公園、井の頭公園と巡り花に出会う旅をする。時には奥多摩や秩父の桜や高遠の古城の桜そして白河や東北の角館の桜を追う桜旅をする。
 かつては、4月の今頃の入学式には桜が満開が常だった。ところが最近は桜の開花が早まっているのではとの声をよく聞くようになった。温暖化の影響なのだろうか。温度の上昇は地球の季節感を狂わせ、そして、各地の農産物や海産物の生育と収穫のリズムを狂わせている。そのスピードは確実に加速的に速まっている。一人一人のエコの努力しか私たちには出来ないのか・・・エコ建築の努力は一片の桜花に勝てるのか?

宮崎県立青少年センター

2008/02/15


■毎年この時期になると巨人軍の宮崎キャンプが報じられる。そのキャンプ地は宮崎空港の南1キロの隣接する県立運動公園にある。そこは日南海岸の松林と清武川の河口に有るもと州浜だった砂地に建った運動公園で温暖で風光明媚な環境にある。
そこに、1975年に当時、「宮崎県立青少年センター」を勤務していた坂倉事務所で主担当者として、設計と常駐監理をした思い出がよぎる。
 南国の暑さを防ぐにはどうしたたら良いか。運動公園との結界をどうデザインするかをテーマに環境と対話しながら設計した。模索した結果、辿り着いたのは「水」をキイワードにした建築の創り方であった。

■ 水の辺の建築・・・(作品の写真を参照あれ。)
 建築条件として約2.5mの敷地の盛土を求められた。膨大な土をどこから運べばよいのか。敷地の砂を掘って使えないかと発想した。堀を掘ると、地下水位が高いので、水が沸き、池が作れると思った。思っても其れを、実際に試掘して、記録を取り県の担当部局を説得し、ようやく実現に到ったのだ。当時のことは鮮明な記憶として私に宿っている。

以上の経過を経て、この建築の要素として、水と対話する建築に行き着いた。その作品は1976年の新建築の表紙を飾った。(当社HPの作品詳細にその記録文があるので参照下さい。)
環境対話型建築の走りだった。
その後、私の建築に常に「水」を意識した設計に取り組んだ。

2008の夢 万能細胞とマグネット建築の未来

2008/01/07


■2008の夢 万能細胞とマグネット建築の未来 

日経と各誌に、注目すべき記事があり、その未来に夢を広げた。その要旨を紹介して年頭のご挨拶としたい。

原油価格の高騰や地球温暖化の危機感が高まるなか、エネルギーをこのまま石油に頼る社会、経済で良い筈も無い。新たな、発明・革新技術研究が望まれる。
そのなかでも、医療破壊が叫ばれる中、京都大学・山中教授の「万能細胞」への期待と社会的効果はおおいに期待できる。「ノーベル賞級」との賛辞もある。
すぐに世界の研究者も実用化へ動きだしている
2008年は「磁力の年」/「万能細胞」の年と呼べそうだ。(次の解説参照されたし)

■マグネット建築の未来 (日経新聞07/12/23)
1984年に住友特殊金属が開発した「ネオジューム磁力体」は日本が世界に誇れる技術に違いない。
希少金属(レアメタル)のひとつ「ネオジューム」を用い、鉄で出来た、従来の永久磁石の10倍以上の磁力がある優れものある。強力なこの新磁石によって、家電製品のモーターや、振動部品を小型化出来て、併せて消費電力も省エネできる。
しかし、この「ネオジューム磁石」を製造するのに、微量ながら「デイスプロシユーム」というレアメタル元素を添加する必要が有るという。
この希少金属は中国南部雲南省のしか発見されてなく、中国の独占状態という。価格も跳ね上がっているという。
もっと安定供給が成されれば、この磁力体によって、未来の建築はもあのレゴロックのように 取り外し自由な建築も出来るようになるかもしれない。
■万能細胞の未来への期待
2008年は、病気や事故などで傷んだ臓器・組織を修復する「再生医療」の元年となりそうだ。人間の体細胞から、あらゆる細胞や組織になる可能性を秘めた万能細胞「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」の作製に、京都大の山中伸弥教授が世界で初めて成功したからだ。
人の皮膚細胞からさまざまな細胞に変化する、
その原理を探り当てたとは、さすが、日本の研究者と賞賛したい。
すでに、外国の研究者とその応用技術の競争になっているという。
この医学の発展は、人類の生命、組織の再生、難病の克服に寄与するだけでなく、多方面の産業を創出してくれるだろう。
もしこの万能細胞が自由に手に入り、自由にあやつれれば、実験室の中で心臓や腎臓をつくり、重い心臓病や腎臓病の患者に移植することもできます。
病に悩む人に朗報です。

相次ぐ偽装の問題発覚・・・

2007/12/21


■相次ぐ偽装の問題発覚・・・・・
次々に起こる偽装問題は日本社会の根底に<信頼こそ命の観念>が失われた社会を反映しているのか。

■遠藤氏の耐震偽装問題の発覚  2007年10月21日
 横浜市のマンションの構造計算書を遠藤孝・1級建築士(60)が偽造した問題hは、設計を元請けした「松田平田設計」や、構造設計を同社から委託され遠藤建築士に下請けに出した「構造計画研究所」から「(改正法施行前に)確認を取らないと困る」と言われ「プレッシャーだった」と話した。

国土交通省は10月22日、マンションの構造計算書を偽造した遠藤孝一級建築士の関与物件が69件
になったと発表。用途別の内訳で最も多いのは集合住宅の42件で、公共施設の21件がこれに次ぐ。

■大手ゼネコンと監理会社の鉄筋偽装問題が発覚

JR市川駅南口前で清水建設JVが施工している超高層マンションの鉄筋不足問題について、設計・監理者の日建設計が取材に対し、工事監理で施工ミスを把握できなかった事情を説明した。
 日建設計は施工者の品質管理記録に基づく監理のほかに、自主的な監理業務として、主要な部位の
施工状況を目視でチェックしていた。
*鉄筋検査は、監理上、重大関心事をもってされなければ検査とは呼べない。
*信頼の無い建築設計、監理は決して、安心感を回復できないであろう。
鉄筋不足が発覚した25階〜30階の住戸だけでなく、販売対象の全407戸を対象とする。
*この超高層の入居者は哀れだ、不動産価値も限りなく減額される。ゴーストマンションになるかも・・・・

■竹中工務店は11月20日、東京都港区東麻布1丁目に施工中の超高層賃貸マンションで、躯体の一部に仕様よりも強度の低い鉄筋を使ったと発表した。地下階に使う鉄筋を誤って8階と9階に使用した施工ミスだと説明している。
*このような、施工ミス、監理ミスを防ぐのが、施工監理の本筋だ。通常、まぎらわしい、仕様が有る場合
鉄筋マークを取り寄せ、確認し、一種類の強度仕様のみしたもする。錯誤を未然に防ぐためだ。

■建材の偽装問題
 ニチアスの建材性能偽装が発覚。大臣認定を不正に取得していた製品があった。
その取り換え、改修などに要する費用として、現時点で約300億円を見込んでいることを発表した。
この金額は、準耐火60分と同45分の住宅用軒裏天井材(製品名:防火のき天)の約4万棟分に相当する。
*不正を認識してからほぼ1年間、“偽装製品”を製造、販売し続けたメーカーの製品であるという事実は消えない。

■鉄鋼メイカーの栗本鉄鋼、フジボイド工業の円形型枠の強度偽装が発覚した。

宇宙を知ることは、自分を知ること

2007/09/06


■ 宇宙を知ることは、自分を知ること 地球は宇宙のオアシス、宇宙の宝石・軌跡の星のひとつです。月から地球をみた宇宙飛行士の一人は、そこに手を伸ばすとバラバラに砕けてしまいそうなくらい、地球がか弱く、いとおしく感じたと言います。 宇宙を知ることは、かけがえのない地球や人と生物の命の歴史を知ることは、暮らし方や住み方に示唆を与えます。 
地球に生命が陸に存在出来たのは、大気中の酸素濃度の変化に合わせた、海の生物の上陸のカギは酸素にあるのです。
私たちの地球を、大切に守っていかなくてはなりません。図は、地球の46億年を1年に縮小換算した、地球史カレンダーです。ご覧下さい。
・地球の誕生    46億年前 1月1日
・生命の誕生  34億年前   3月初め
・ラン・藻類の出現 27億年前   6月初め
・多細胞生物の出現   7億前年前   9月下旬
・陸へ動物の進出    4億前年前 12月初め
・人類の出現   200万年〜現在  12月31日

47億年前(い月1日)に誕生した地球に生命の誕生は34億年前。やっと、秋も中頃の9月下旬に多細胞生物が生まれました。ラン藻類が地球に酸素を供給し、オゾン層が形成され、12月1日になって、ついに生物は陸上へ進出しました。
このカレンダーに示されるように人類が誕生したのは地球史からは12月31日となります。僅かな時間に驚きます。
改めて、人の営みと地球の命の大切さ、水の星の貴重さを思います。
この長い歴史に生まれた貴重な星を、いま人類はその営みによって地球温暖化が脅かそうとしているのです。

中越沖地震について

2007/07/24


■ 中越沖地震被害 原発の安全性
 7月16日に起きた震度6.8強の激しい揺れを記録した新潟県中越沖地震から、震源に近い新潟県の東京電力柏崎刈羽原発での耐震性に問題が出ている。公開された原発の崩れたドラム缶の残骸や壊れた配管を見ると、看過できない。 同原発は、活断層による直下型地震を考慮し設計しているが、想定は最大M6・5。Mが0・2違うとエネルギーは約2倍になるといい、東電は海底活断層の調査を1978年〜85年にしているが、再度専門家(広島工業大 の中田教授)らの音波調査の指摘では、8〜10倍も長さが違うと言う。意図的に活断層を隠したと疑われても仕方が無い。地震を起こす活断層を過小評価し設計されていたとすれば、幾十万の生命、財産に関わる恐ろしいことだ。日本は元より世界の原子力発電の安全性も再度洗いなおす必要があろう。


■ 中越沖地震被害 住宅、店舗の安全性
 再びの震災を見て改めて地震と建築の強度である。私も震災時の建物強度判定員である私から再び住宅の強度を皆さんが出来る簡単な耐震判定法をお知らせします。木造の場合、壁と開口部の比率を方眼紙に表し、X方向Y方向共に壁の比率が50%なら一応安全といえます。詳しくは、現地調査によりますが、当社にご相談あれば、無料で概略診断をいたしましょう。

予知できた爆発事故

2007/06/26


予知できた爆発事故  温泉施設「SHIESPA(シエスパ)」の19日の爆発事故について(2007年6月20日15時56分 読売新聞)の記事を読んで東京都渋谷区の温泉施設「SHIESPA(シエスパ)」で19日に起きた爆発事故で、爆発の原因とみられる天然ガスの対策を巡って、施設の運営会社と保守点検を委託されていた業者が互いに「管轄外」と主張しあっている。*これは地下の天然ガスの地層と温泉掘削のメカニズムを知れば当然防げた事故と思う。*メタンガスの比重は空気の1/6と軽く、無臭・無色である。濃度が5%以上だと爆発する。吸うと死に繋がる危険なガスは常識だ。*当社は若洲海浜公園のゴルフ場の設計に携わり、地下のゴミの埋め立て層から発生するメタンガスと地下構造について研究と、対策を講じたことがある。 今回の事故を知るにつけ、設計の予備調査の大切さを痛感する。


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